高齢者の肺炎を防ぐ最新の接種方法
外来で患者さんからよくいただく質問があります。
「肺炎球菌ワクチンは何回打つんですか?」
「5年ごとに接種って聞いたけど本当?」
「新しいワクチンがあると聞いたけど?」
実は最近、肺炎球菌ワクチンの考え方は
大きく変わってきています。
以前は
「5年ごとに接種」
と言われていましたが、現在は
「1回接種で長期間予防」
という方法が主流になりつつあります。
今回は肺炎球菌ワクチンについて
最新情報をわかりやすく解説します。
~肺炎は高齢者にとって命に関わる病気~
肺炎は日本人の死亡原因の上位に入る病気です。
特に注意が必要なのは
65歳以上の高齢者です。
肺炎で亡くなる方の多くは高齢者であり、
その原因菌として最も多いのが
肺炎球菌です。
つまり
肺炎球菌を予防することが肺炎予防の大きなポイントになります。
~肺炎球菌ワクチンは2種類あります~
現在使用されているワクチンは
大きく分けて2種類あります。
ニューモバックス(PPSV23)
昔から使われているワクチンです。
特徴
- ・23種類の肺炎球菌をカバー
- ・効果は約5年
- ・再接種が必要
「5年ごと接種」と言われてきました。
結合型ワクチン(PCV)
最近主流になってきたワクチンです。
代表的なもの
- ・プレベナー20
- ・キャップバックス
特徴
- ・免疫が長く続く
- ・免疫記憶ができる
- ・原則1回接種
つまり
1回接種で長期間の予防効果が期待できます。
~新しい肺炎球菌ワクチン「キャップバックス」~
最近登場した新しいワクチンが
キャップバックス(PCV21)です。
成人の肺炎球菌感染症に特化して開発されたワクチンで、
市中肺炎原因菌の 約70%以上
重症感染症の原因菌の 約80%
をカバーするとされています。
そのため現在
成人肺炎予防として注目されているワクチンです。
現在は
1回接種の結合型ワクチンを選ぶ方が増えています。
~当院でおすすめしている接種方法~
当院では、肺炎予防を重視する方には
キャップバックス1回接種
をおすすめしています。
理由
- ・成人肺炎の原因菌を広くカバー
- ・1回接種でよい
- ・長期免疫が期待できる
ただし
- ・公費接種を利用したい方
- ・費用を抑えたい方
プレベナー20
という選択肢もあります。
患者さんの年齢や接種歴に合わせて
最適なワクチンをご提案しています。
~このような方は接種をおすすめします~
以下の方は特に接種をおすすめします。
- ・65歳以上の方
- ・糖尿病・心臓病・肺疾患などの持病がある方
- ・喫煙歴がある方
- ・以前ニューモバックスを接種した方
- ・肺炎を予防したい方
~よくある質問(Q&A)~
Q. 肺炎球菌ワクチンは何歳から打つのですか?
一般的には
65歳以上の方に接種が推奨されています。
ただし
- ・慢性疾患がある方
- ・免疫力が低下している方
Q. 肺炎球菌ワクチンは何回打つ必要がありますか?
ワクチンの種類によります。
ニューモバックス
→ 5年ごと接種
プレベナー20・キャップバックス
→ 原則1回接種
Q. ニューモバックスを以前打っています
前回接種から
1年以上経過していれば
結合型ワクチンを追加接種できます。
Q. 副反応はありますか?
主な副反応
- ・注射部位の痛み
- ・腫れ
- ・発熱
Q. インフルエンザワクチンと一緒に接種できますか?
同時接種は可能です。
別の日に接種することもできます。
Q. 肺炎球菌ワクチンを打てば肺炎にならないのですか?
肺炎の原因は様々な菌やウイルスです。
そのため
すべての肺炎を防げるわけではありません。
しかし重症化予防には非常に効果的とされています。
Q. 費用はいくらですか?
ワクチンの種類や公費対象かどうかで異なります。
詳しくは当院までお問い合わせください。
~接種をご希望の方へ~
肺炎球菌ワクチンは年齢や接種歴によって最適なワクチンが異なります。
当院では
- ・接種歴の確認
- ・最適なワクチンのご提案
肺炎予防をお考えの方は
お気軽にご相談ください。
