ドクターコラム

Doctor column

インフルエンザワクチンについて

当院にて実施可能です。

打つかどうかは任意接種で個人の自由ですが、参考になるように情報をまとめました。
ちなみに、「2023-24シーズンの季節性インフルエンザワクチン接種に関する日本ワクチン学会の見解」を主に参照しています。
https://www.jsvac.jp/pdfs/flu_2023-2024.pdf
ちなみに参照した理由は、情報が新しいからです。医学情報では、情報の新しさは大変重要です。

【インフルエンザワクチンはどのように作られるのか?】
ワクチンは、世界で分離されたインフルエンザウイルスの株とワクチン候補株の反応性や、ワクチン製造所における製造効率などを踏まえて、総合的に評価・選定されます。

簡単に言えば、流行するであろう株に当たりをつけ、作るうえで支障がないものが選択されるようです。賢い人達が、大勢で色々考えて作ってくれているようです。

【インフルエンザワクチンの効果は?】
効果を発揮し出すのは接種後2週間、持続期間は約5か月です。
インフルエンザ発症の予防効果は、全年齢で約40~60%です。
死亡率は約80%低下させます。

ワクチンを打ってもインフルエンザにかかる場合はありますが、症状は軽微に留められます。

【インフルエンザワクチンの副反応は?】
注射部位の発赤、痛み、腫れなどの局所反応や、発熱、悪寒、頭痛、倦怠感、関節痛、筋肉痛などの全身反応を含む副反応が出現する可能性があります。これらの副反応は、通常、2〜3日以内に消失します。

個人差は当然ありますが、コロナワクチンで副反応を経験された方は、その時ほどきつくはないと思って構いません。

【インフルエンザワクチンは打つべきか?】
去年はインフルエンザの予防接種を受けた人は多くありませんでした。全国民の4割程度です。
インフルエンザの抗体を十分に持たない人が増えたと考えられ、更に今年は状況が大きく変わり、コロナウイルス感染症でのマスク規制が緩和されました。結果、流行する事が専門家で想定されています。
そのため、去年に使用されたワクチン(2,567万本)の2割増しである約3,121万本の使用が見込まれています。
事実、現在唐津地域の若年者で、インフルエンザの流行がすでに生じております。

後はもしインフルエンザに罹ったことをリアルに想像してください。
かかった場合は、高熱が出て体がきつくなります。そのしんどい中、病院を受診しに行かねばなりません。家族に連れて行ってもらうこともあるでしょう。外で待機となり、流行して患者さんが多ければさらに待つことになります。新型コロナ感染症との鑑別も難しいので、同時に検査する事になります。そして、インフルエンザと診断されれば、薬をもらうのにもうしばらく待機し、家に帰って安静です。その後、解熱後2日まで学校や職場への復帰はできません。
それを、ワクチンを用いれば、発症を予防できたり、症状を軽快できるようになります。
ワクチンの大きな利点は、体が病気で苦しむ時間を減らす、または無くしてくれることにあります。

それらを鑑みたうえで、インフルエンザワクチンを接種するかどうか決めてください。
なお、喘息を持たれている方や高齢者の方は、重症化する危険性が高いので接種を勧めます。

最後に、ワクチンの効果は絶対的なものではないです。咳エチケット、手指消毒、手洗い、マスク着用など、ワクチン接種に加えて適切な予防策を重ねて実施されてください。
インフルエンザワクチンは、当院にて実施可能です。ご検討の上、希望あればご相談ください。